見事な賃貸
手を抜く業者は、なぜそれほどまでに儲けようとするのか? 請負金額が不足なら、契約の時点で「その金額では工事ができない。
もっと貰いたい」と言えば良いではないかそんな疑問をいだくだろう。
建主側は高い金額を業者側に支払っている。
両者が納得して署名捺印した請負金額だ。
それなのに、不足だとかり業者は手抜き工事で欠陥住宅を造る。
ワケありで、安い金額で契約したのなら、利益を生もうとして手を抜くかもしれない。
「手抜き工事」は許せないが、心情的にはわからないでもない。
業者は納得しただけの十分な請負金額を受け取っているのだ。
だいたい、「契約」自体が業者主導で行われていて、業者は利益を計算して「契約」するから、まともな施工ができないはずがないのだ。
仮に、建主側が損することはあっても、「手抜き工事」の原因には3つある。
ひとつは職人のうっかりミス。
もうひとつは、儲け主義の悪徳業者が、とにかく利益だけを追求して手を抜く場合。
さらには、手を抜かなければ利益が出ないという仕事受注系統の構造的欠陥がある。
どんな業種でもうっかりミスはある。
儲け主義の悪徳業者は論外だ。
こんなのは職人とは言えないし、建築業界に限らずどんな業界にもいるだろう。
問題は3番目の「構造的欠陥」だ。
最近、「丸投げ」という言葉が流行しているが、この「丸投げ体質」が「構造的欠陥」を招く元凶なのだ。
大手の建築会社は、テレビのCMや新聞に広告を載せたりしている。
綺麗で立派な家を沢山建てている写真が載っている。
誰しも、この会社なら安心してわが家の建築を任せられる、と思ってしまう。
では、大手に依頼したら欠陥住宅は造られないのかというと、とんでもない。
立派(?)に欠陥住宅を造ることがあるのだ。
おかしいじゃないかといっても現実はそうだ。問題は建築業界の「丸投げ体質」にある。
たしかに、大手の建築会社は独自の優れた建築技術を持っている。
組織もある。
だから、そうした技術力なり組織力をフル活用してすべての家を建築すればいいのだ。
実際には、大手は受注した住宅すべてを自社技術で建てているのではない。
受注のすべてを自社組織で施工している大手もあるだろうが、多くの場合は、下請け業者に回されているのが現実である。
つまり、大手。
に建築を依頼しても、大手建築会社自身が施工するよりも、下請けの工務店などが施工するケースが多いということだ。
むしろ、大手自身が建築するケースの方が少ないくらいだ。
大手に注文住宅を依頼すると、多くは下請けの工事代理店が工事をする仕組みになっている。
たとえトラブルが発生しても、大手が火の粉を被ることは少ないのだ。
大手に依頼したのに、下請けの別の業者が建築するのは納得できない。
「大手業者」から「下請け業者」へ仕事を下ろし、その仕事がさらに「孫請け業者」へと下ろされるケースがよくある。
ひどい場合は、「孫請け業者」からさらに「ひ孫請け業者」へ下ろされる。
「丸投げ」だ。
下請けの工務店がちゃんとした仕事をしてくれるのを祈るしかない。
ほとんどの業者が、建築コストを「坪単価何10万円」という言い方をする。
この言い方は、建築費用を大雑把に見積って坪当たりいくらと勘定するもので、実にいい加減だ。
実際の費用の見積りは、どの部材に何万円かかり金物に何万円、電気工事が何万円、窓のサッシが何万円、外壁のサイディングが何万円……、というように細かく算出すべきなのだ。
それなのに、「1坪当たりの建築費用何万円」などと適当な数字をはじき出す。
どの業者もそうしたいい加減な数字を出してくるから、当たり前のようになっている。
改めるべきだと思う。
この仕組みだけでも、工事請負金額をごまかそうと思ったらいくらでもごまかせる。
業者にとっては、実に都合のいい、美味しい算出方法だ。
今あなたが大手の業者に建築を依頼し、その仕事が下請け業者に「丸投げ」されたと仮定しよう。
仮に「坪単価70万円」であなたは大手建築会社に仕事を発注したとする。
最近の「坪単価70万円」はかなりグレードが高いだろう。
大手は「坪50万円」で下請け業者に仕事を下ろす・大手は仕事をトンネルさせるだけで坪20万円が儲かることになる。30坪の物件なら労せずして600万円儲かる計算だ。
その仕事を下請け業者が「坪35万円」で孫請けの工務店に下ろし、さらに孫請けから「坪25万円」でひ孫請け業者に仕事が下ろされていく。
結局、あなたが「坪単価70万円」だと思って発注した家が、実は「坪単価25万円」のグレードの家になってしまうわけである。
恐ろしいことだ。
孫請けで止まったって「坪単価35万円」だ。
ひ孫請けで70万円が25万円になったら「坪25万円」分のグレードしかない。
しかも延べ床面積30坪として、あなたが、70×30=2100万円の建築費を払うのに対して、実際には25×30=750万円のグレードでしかないわけだから、結局、差額の1350万円が、「丸投げ」されている間に、介在した業者のポケットに入ってしまったことになる。
ただ単に仕事をトンネルさせただけで1350万円も儲かるわけだ。
結果的に、その分をあなたが損したことになる。
「丸投げ」の恐ろしさだ! しかも、「丸投げ」の恐ろしさは金銭的な問題だけにとどまらない。
大手は仕事を下請け業者に「丸投げ」すると同時に、「責任」までも「丸投げ」するのだ。
つまり、建築中か建築後にトラブルが発生した場合、その「責任」を下請け業者に下ろしてしまう。
さらに、下請け業者は「責任」を孫請け業者になすりつけ、孫請け業者はひ孫請け業者になすりつける。
結局、困るのは仕事を依頼した我々なのだ。
大手がすべてそうした体質だとは言わない。
だが、そうした体質の建築会社があるのは事実だ。
だいたい、大手に依頼した仕事が孫請けやひ孫請け業者に下ろされているなんて知らないし、責任だって大手の建設業者が持つのが当然だ。
それなのに、問題が発生すると、大手は「業者に確かめてみます」ということで責任を逃れようとする。
下請けも孫請けもそんな状態で、いつまでたっても責任の所在がはっきりしない。
結局は、1番下の体質の弱いひ孫請け業者が責任を被ることになる。
「施工したのはお前のところだから責任とれ。
でないと次の仕事を回さないぞ」という具合だろう。
ひ孫請け業者はたまったものじゃない。
上でピンハネされ、おまけに仕事の責任まで取らされるのだから。
だから、1番下の施工業者である孫請け業者やひ孫請け業者が「手抜き工事」をするのだ。
実際に工事をする1番下の業者は、少なくなった工事費からなんとか利益を捻出しようとして手抜き工事をするのだ。
自分たちが1番下だから、ピンハネしようにもできない。
結局は、部材をケチったり金具の補強をやめたり、見えない箇所であらゆる瑕疵を造ろうとする。
この構造的欠陥は商品の流通ルートとよく似ている。
オモチャの生産工場で生産した製品が1000円で仲買人の手に渡ったとして、このオモチャが第2、第3の業者を経て、いざ消費者の手に渡る時には3000円の定価になっている。
結局、生産者から我々消費者の手に渡る間に仲買人や卸業者が介在するシステムだ・どうしても商品の値段が高くなる。生産者から直接消費者の手に商品が渡れば値段はいくらでも安くできるのに。
驚異の輝きを誇る賃貸の購入関心度が高まっています。新感覚の賃貸を体感しましょう。
賃貸の全てを網羅しています。賃貸効果の高い商品です。
賃貸を使ってみましょう。今始めるなら賃貸です。
